このブログを見られるのは小中学生の保護者がほとんどでしょうから、大学入試などあまりご興味がないかも知れませんね。

もしかして
「少子化だし簡単に大学に行けるようになったんでしょ」
なんて思っていたりして。

大間違いですよ!

実は三大都市圏の大学に新入生が集中しているという現象がありまして、これを何とかしようということで「私立大学定員の厳格化」という政策が実行されています。

私立大学を受験する人は一人で何校も受験しますので、合格したからと言ってすべての大学に入学するわけではありませんね。「〇〇大学も受かったけどそっちは蹴った。」という言い方をするのですが、合格イコール入学ではないのです。

さて、たとえば定員100人の私立大学があって受験者が200人いるとします。つまり倍率2倍ということなのですが、大学を経営する側としては合格者に蹴られたときのために定員100人なのに合格者130人とかいう感じでに多めに合格させます。

大学はこの合格者のうち実際に入学してくれるのは何人になるのかドキドキしながら待つのです。

合格者のうち何%が入学者になるかを「歩留まり率」といいまして、これを予想しながら合格者数を決めているのですがこんなもの予想通りになるものではありません。

いきおい多め多めに合格者を出してしまうのですね。
そして実際の入学者も定員を超えてしまうという事態になります。

これが三大都市圏のマンモス大学で多発しており、若者の都市集中が起きているのです。

これは国として放置できないということになりました。

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私立大学には助成金として国から大金が振り込まれています。
この立場を利用して、国は私立大学にこう言いました。

「入学者が定員の 1.1倍 を超えたら、助成金をゼロにしますね。」

大学としては助成金がなくなるのは死活問題です。

泣く泣く合格者を減らしはじめたのです。

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この3年間で 関関同立 は1万5千人ほど合格者を減らしました。
この数字、びっくりするポイントですよ。
(2015年に8万2千人いたのが2018年には6万7千人になりました。)
ちなみに受験者数は関関同立で2015から2018で2万6千人ほど増えています。
こんなことを急にされたので浪人続出!

その結果、受験者数は増えたのですよ(現役+浪人になるから)
さらに全滅の恐怖に駆られて、ひとりの受験回数が増えます。

少子化で子どもは減っても、受験者数は増加するということです。

※関関同立の受験生は、国公立も受けます。
 国公立にも受かると関関同立は蹴るのです。(逆もありますよ)

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新聞も見て下さい。(産経新聞)
そして2019はこんな感じに。(産経新聞)