今年も10を超える塾で分担して調べてきました。

西宮ではなんとTOP校が定員割れしましたよ。

第二学区内の他の地域でもそれぞれの地元のTOP校が定員割れしています。

市立西宮→5名不足
北摂三田→12名不足(去年も20人不足)
川西緑台→5名不足(去年も22人不足)

このまま定員割れで新年度を運営するのは税金の使い方としていかがなものでしょうか。
東京では都立日比谷が定員割れで再募集をかけていましたよ。
(これは公立高校で合格を蹴ることができるのかという話題を提供しました。https://bunshun.jp/articles/-/11049

地元兵庫県では第二学区全体では6637人の募集に対し合格者は6553人で84人不足です。ちなみに不合格者は597人もいます。

変な話ですが、偏差値が高くて入りにくい高校ほど入りやすく、その逆で入りやすい高校ほど入りにくいという現象がおきています。

うちの近辺のデータはこうです。

      募集  受検者  合格掲示  
市立西宮 240  231   231 
西宮東  240  286   275
県立西宮 140  152   149
鳴尾   200  305   283
西宮北  216  201   188
西宮南  216  213   173
西宮今津 120   91    88
西宮甲山 170  157   136
県立尼崎 240  316   204
尼崎小田 160  208   188
尼崎西  204  240   182

◆おさらいです。
兵庫県で実施されている「複数志願選抜」とは一回の入試で二つの公立高校の合否判定を受けることができる制度です。事前に第一志望校と第二志望校を届けておき、試験は第一志望校の校舎で受けます。合格発表も第一志望校の校舎で行われます。自分の第二志望校でテストを受けませんし合格発表もありません。第一志望校の合格発表で自分の番号が合格掲示されていたらその場で封筒を受け取り、その中に書いてある学校名を見てはじめて自分がどこに合格したのかを知るのです。

注意しないといけないのは定員割れでも落ちるということです。それは第一志望校を落ちた人が第二志望校に回し合格になるときに、その高校の志望者をはじき飛ばすからです。今年だと西宮東の合格掲示は275人いますが、西宮東の定員は240人なので少なくとも35人は第二志望校への回し合格です。この35人は別の高校の誰かの椅子をうばっているのですね。


(ちなみに10年ほど前までは総合選抜方式という入試でして、それは公立高校全体に出願する形式になっていて、合格すると自宅の近所のどこかの公立高校に割り振られるという方式でした。原則的には本人の希望など無視です。自分の現住所で進学する高校が決められるのです。希望が通せるのは入試の上位10%のみでした。昔の話です。)

学区の統合後、我々新第二学区の塾仲間は各高校に掲示されている合格者の人数を毎年分担して数えに行っています。

◆◆長年続けていれば見えてくることがあります。
たとえば、西宮南は第一志望出願者数としては毎年定員割れをするのに、志願者のうち80%程度しか合格しないことが結構あるということがわかりました。今年は216人の募集に対し、出願213人、合格掲示173人だったので実に40人が第二志望校にも落ちています。これは西宮南を第一志望として受験した者のうち約19%です。去年は約7%、その前は約18%、その前は約7%、その前は約16%です。これだけの人が第二志望校にも合格しません。なお今年合格掲示されていた173人は全員が西宮南に合格したわけではないことにも注意して下さい。

県立尼崎と尼崎西は逆に毎年受験生が殺到し、第二志望にも引っかからない人が多発します。今年は県尼が約35%、尼西が約24%、去年は県尼が約24%、尼西が35%。これだけの人が第二志望校にも引っかからず私立高校へ進学することになりました。ちなみに「隔年現象」といいまして、去年倍率が低かったところは今年高くなり、反対に・・・・・・なんて現象があるのですがまさにそんな感じになっていますね。

ところで市立西宮の合格掲示は231人なのですが、市立西宮の合格者数は235人います。4名はどこからきたのでしょうか。

それはどこか他の高校を第一志望として受験し、そこには落ちたけど第二志望校に市立西宮と書いていた人が4名いたということなのです!

◆高校合格はゴールではなく新たなるスタートです。
 おめでとう! 新年度もよろしくね!